「成程……あの遺跡――FarbeReise(ファルベライズ)の中に存在したマジックアイテムは『⾊宝』と名付けられたのですね」
ラサで発⾒された⼆重構造の遺跡探索で発⾒された内部の遺跡『FarbeReise(ファルベライズ)』と『⼩さな願いを叶える秘宝』――探索を⾏った『⿊のミスティリオン』アリシス・シーアルジア (p3p000397)は⾃⾝らが発⾒した⼩さな傷を治す秘宝に対して正式にラサより『収集依頼』が出たことに安堵した様に胸を撫で下ろした。
――願いを叶える、それは⼈を狂わせる。
欲のない⼈間など少ないからだ――それを『剣砕きの』ラダ・ジグリ (p3p000271)はよく知っていた。
彼⼥もラサの武装商⼈⼀家の出だ。そうしたマジックアイテムを売りに出せば⾼値で買いたたく者が居る事位、想像も易い。
「ラサの⽅針は、事前に『⾊宝』を悪⼈の⼿に渡る前に収集しておきたいという事か。
成程、あの国は王冠を戴く者がいない。『互いが互いを⾒張り合う』事で悪⽤を防ぐと⾔うことか……」
「ああ。しかし、それ故にラサではその状況を芳しく想わぬ者も居るだろう。
ネフェルストでは『⾊宝を確保してネフェルストに届けた者に報酬を出す』という傭兵依頼が出ているらしい」
フレイムタンが差し出した依頼書には『⾚⽝』『レナヴィスカ』『凶』による連名依頼であると記される。その依頼はラサ国内だけではなくローレットにも届いていた。
「ラサは広い。依頼を受けずに利⼰の為にと秘宝を集める者が居る事は否定できない」