「夏が落ち着いたら次は秋。なるほどねェ……。そろそろ収穫祭の時期じゃないかい? 『勇者王』の寓話については詳しくはないけどね、魔法に掛けられるってなりゃオモシロくないかい?」
「『勇者王』――それに魔法? ああ、なるほど。『私が別の貌』になることができるんだね。 魔法に掛けられて全くの別人になる。それはいい、『忘れて』貰えるじゃないか。それで、君は? どんな姿になったんだい?」
「アタシ? ああ、アタシはね――」